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雑記、妄想メモ、拍手レス
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 おにぎりをどんだけがっついたらそんな所に付くのだろうか。丁度鼻頭と平行線上にある頬に付いた米粒を発見した泉は目を細め呆れた。
「米粒ついてる」
「え、どこ?」
 一応指摘してやるも検討外れな場所を指先で探る浜田に、泉のいらない世話焼きの血がウズウズと上ってくる。結局、浜田が探し当てるよりも先に堪えきれなくなった泉が指先で摘まんでやった。
「ン。たく、みっともねーな」
 そのまま泉は取り除いた米粒を舌先で軽く舐めとり、浜田にタメ息をお見舞いした。
「いやー、メンボクない」
 後頭部を撫でながら笑う浜田を泉はさらにジロリと見返した。そんな二人を黙って見ていた田島が口を開いた事で、浜田は泉の痛い視線から逃れたのだった。
「スゲー」
 そう言った田島の第一声と共にキラキラとした目が泉と浜田の中間をさ迷っていた。
「は?」
「夫婦だよ夫婦! 何だっけ、ツーカーの仲?」
 強ち間違ってはいないが突っ込むのも疲れるので、泉は田島の話題に乗るつもりはなかった。
「バカなこと言ってねーでさっさと食え」
 返答と一緒に浜田もビビる冷たい視線を送ってやるがさすがというか、田島には効果ない。それどころか勝手に色ボケし始める始末。大方花井の顔でも見たくなったのだろう。
「オレ7組行きたい」
「食ってからな」
「ふぇーい」
 田島はちぇ、と一瞬尖った唇に、今度はガツガツと白米をかきこんでいく。まさか今さっきの二人にあてられて……なんて思いたくもないが。
「……てめぇも笑ってんじゃねーよっ」
 照れ隠しか単なる怒りか、浜田の弁慶の泣き所にヒットしたその蹴りの威力からは計り知れなかった。



>どいつもこいつも春はまだまだ先だ!!



三橋が空気です。でもちゃんといますんで!(笑)

毎日毎日拍手有難うございます! らぶ!

拍手[2回]

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 大学生にもなってまだ諦めていないとは言わないけれど、努力は続けてみるものだと泉は思う。今はその努力がテーブルから滴り落ちようとも、後悔だけはしないようグッと奥歯を噛み締めてから玄関を出た。
 二階へ続く階段を上りながら、今この瞬間にも牛乳臭くなっていくカーペットの事を思うと嫌でも眉間に皺が寄る。
 着いた角部屋のインターホンを一回鳴らし、鍵のかかっていないドアを回して泉は玄関をくぐった。
「浜田ー。悪ぃ、雑巾貸して」
 玄関から真正面に見える部屋には浜田の他に人がいて、泉の姿を確認するなり聞き覚えのある声を発した。
「泉」
「おー、泉」
「花井に栄口! なに、どしたん?」
 見慣れた来訪者に顔を綻ばせ、泉はポイとサンダルを脱ぎ散らかした。
「ちょっと元主将に教えを請いにね」
 栄口が悪戯っぽく舌を出すと、その隣で花井が苦笑する。単に遊びに寄っただけの後輩にからかわれてはたまらんと、浜田は冷蔵庫前に立った泉に指差した。
「お前らそんなんじゃないでしょーよ。悪ぃ泉、お茶取って」
「あい。っと、浜田。雑巾借りてくな」
「あいよー」
 冷蔵庫から難なく浜田の望むペットボトルを取り出し、廊下に置いてある雑巾を掴むと泉はすぐに出ていってしまった。その一連の動作を見た栄口が泉の出ていった玄関のドアを眺めながら言う。
「なんかさ、夫婦みたいだよね」
 誰に向かって言っているのか分からないが、とりあえず律儀に花井が拾った。
「……誰と誰が?」
「泉と浜田さん」
 振り返った栄口と目が合った浜田は一瞬面を食らったような表情を見せたが、すぐに悪態を吐いた。
「おまえ、野郎同士で何言ってんだよ」
「ンなこと言って浜田さん。顔が笑ってますよ?」
 ニコニコと悪びれもなく微笑む栄口はまさに小悪魔と言ったところか。思わずしてやられた浜田は、その小悪魔の頬を摘むと思い切り伸ばしてやった。




>蒼井の栄口くんのイメージはわりとこんなです。小悪魔!

ちなみにこの浜田と泉は付き合っていません。互いに持っている恋愛感情にも気付いてないという設定だったのですが、今回の浜田は……自覚してますね(笑)

更新できないせめてもの代わりに書いているメモですが浜泉ばっかでスミマセン! しかもパラレル。た、楽しんでもらえてますか……ね(私は楽しいよ!)

拍手[1回]


 グツグツと食欲をそそるいい匂いが台所だけでは飽き足らず、泉のいる部屋にまで通ってきた。それにクンクンと鼻を鳴らし、今か今かと待つ様は子犬のようでしかない。
 カチンと火を止める音がして、しばしの間の食器の合わさる音が止むと、浜田と一緒に山盛りのカレーが泉の前に現れた。
「はいよ、浜ちゃん特製カレーおまたせ!」
「待ってましたー!」
 大好物を目の前にいただきますと早々にスプーンを突っ込んだ泉は、頬張った頬を押さえ思いっきり緩んだ表情を見せた。
「うんまぃぃ…!」
「あ、ほんと?」
 ガツガツと皿まで食い尽くすのではないかという勢いでカレーに食らいつく泉を、見ていた浜田は牛乳をたっぷり入れた珈琲を口に運びながらニコリとする。そしてふっと話題を変えた。
「そういや、部活はどうよ」
「んあ? 楽しいよ」
 スプーンに盛ったご飯を一旦口元から戻し、浜田の質問に答えてからまた頬張る。
「さすが浜田の後輩だよな。いい意味でバカばっか。特にあの田島と三橋なんか」
「あー、まぁあの2人は例外だろ。花井はどう? 上手くやってっかな」
「大丈夫。栄口が上手くフォローしてるよ」
 それを聞いて浜田はホッと息を吐いた。半ば無理矢理主将に仕立て上げてきてしまった彼を、浜田は引退した今でも気になっていて仕方なかった。
「そんなに気になるなら今度練習見に来いよ。皆、元主将に会いたがってる」
「いやでも、オレは……」
 祖父母の事があってから、このまま野球を続けてはいられないと判断した浜田は皆の意見も聞かずに一足早く引退した。大学自体は行かせてくれた祖父母の事を考え卒業だけはしたものの、野球部に会わせる顔なんてない。例え、泉にそう言われても浜田の暗い影は抜けなかった。
「文句言うヤツがいたらオレが黙らせっから心配すんな」
 スプーンの先を浜田に向けて上下に振りながら、泉は表情の暗くなった浜田を真っ直ぐ見やる。
 泉の台詞に目を丸くした浜田は、マグカップを置き、肩を丸めてからタメ息を吐いた。
「アナタ……どんだけ男前なの」
 聞こえてか聞こえていないのか、泉は最後の一口をペロリと片付け、すぐにおかわりと浜田に皿を突き出した。



>オレと同じ大学、そして野球部に入ったって聞いた時にも体の力が抜けたっけ。

拍手[0回]


 中学の時に両親と衝突し、勘当同然で田舎を出てから埼玉に住む祖父母に育てられた。浜田が22歳になったその年に優しかった祖父母が揃って他界し、祖父が何よりも大切にしていたアパートだけが浜田の手元に残った。
 コーポ浜田。築30年の木造二階建て、お世辞にも綺麗とは言えないボロっちいアパートだ。部屋数は六戸あり、祖父母と暮らしていた二階の角部屋に今は浜田が一人で住んでいる。
「……今日も平和だなぁ」
 玄関を出てすぐの手すりにもたれかかり、目覚めの一服をするのが浜田の日課となったのは何時からだったろう。太陽の光を全身に浴び、リラックスタイムを満喫していた浜田の目下に、玄関の閉まる音と健康的な黒髪がひょっこりと現れた。
「あ、泉ー。これから学校?」
「いや、今日は休み。腹減ったからコンビニー」
 浜田の指先から上がる煙に煙草はやめろってんだろとついでに言う泉は、見上げた先の眩しい陽の光に目を細めた。
 家が隣同士だった泉とは幼い頃――それこそ物心つく前から何をするにも一緒にいた。一つ年下の泉とは同じクラスになる事はないが、小中学校と同じ学校に進み、浜田が家を出る事がなければ高校も一緒と約束していた。
 浜田がこのアパートを継いだ今年中頃、その話を聞きつけた泉が大きなバッグを抱え、いきなり浜田の前に現れた時には流石の浜田も宥めにかかった。しかし、両親の説得、こちらの大学への編入手続き、荷造り等済ませてきたと言う泉に、いよいよ浜田は開いた口が塞がらなかった。
 泉が真下の部屋に越してきてから三ヶ月。正直言えば、こちらに来てからこれほどまでに嬉しい出来事は他にない。ただ泉のいる生活が浜田の毎日に優しい光を注ぐ。それだけで充分すぎるほど満たされた。
「昨日の残りのカレーならあるよ。食う?」
「マジで? 食う!」
 大好物のカレーと聞いて一目散に階段を駆け上がってくる泉の足音が嬉しそうに弾む。それを聞きながら笑う浜田は、短くなった煙草を灰皿に押し付けるのだった。




>オレが浜田を独りぼっちになんてさせないから。


仕事帰りに不動産屋で コーポ浜 というアパートを見かけただけです(´∀`)
ちなみにうちの近所にはコーポ泉なるアパートが存在します。切実に入居したいです。

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浜田←泉です。
浜田は留年して現在2年生。泉から見れば1学年上の先輩で2つ年上の幼馴染です。




 課題を提出したらすぐに職員室から出ようと思っていた花井は、運悪く教師のなかなか終わらない話に付き合わされてしまった。話の内容的には野球部を褒めてくれるものだったけれど、刻々と過ぎていく時計の針が気になり、折角のお褒めの言葉も花井には右から左へ抜けていく。ようやく解放され、グラウンドに到着したのは集合時間から二十分ほど過ぎていた。
「悪い、遅くなった!」
「花井先輩。ちわっす」
 花井がフェンスを潜ると、丁度その辺りをグラ整していた泉に出くわした。泉は帽子をひょいと上げ、花井にお辞儀する。
「おお、泉。……あれ? 浜田さんはまだ?」
 ざっとグラウンドを見渡した花井は、来ているであろう人物の姿がない事に気がついた。しかし泉がそんなイレギュラーな話を知っているわけもなく、逆に質問を返した。
「今日来るんスか?」
「うん、またランナーやってくれるって。正直うち部員少ないから助かるよ、あの人足はえーし」
 花井にとって浜田は一つ年上の同級生。何とも微妙な位置の浜田だが、野球部の応援団長、そして野球経験者という事からこうして練習の助っ人を買って出てくれる。何とも有り難い存在なのだ。
 ニコニコと話す花井に、泉はいつもと同じく表情を変える事なく相槌を打つ。そこへすぐに浜田がやって来た。
「ごめーん! 遅くなって!」
 余程急いで来たのか息を切らす浜田の着衣は乱れ、ジャージが半脱ぎ状態になっていた。
「あ、浜田さ」
 浜田の姿を確認した花井が声をかけるとほぼ同時、足を止めた浜田の前にずい、と泉が立ち塞がる。そして徐に浜田の胸倉を掴むと、二つ年上の人相手とは思えない口調で声を上げた。
「おっせーんだよテメー! 先輩待たせるとは何事だ! ああ!?」
「泉っ、ちょ、ま……!」
「い、泉……」
 線の細い体から放出される強い力に思わず仰け反る浜田。目の前で繰り広げられる見慣れた光景に、花井はもう手を出す事もしなくなった。

「泉ってほんと浜田にはキビシーよな」
 泉達からほんの少し離れた所でそれを見ていた水谷は苦笑いし、その横で田島がケラケラと笑う。たまたま二人と一緒に見ていた栄口は、泉の言動に少なからずショックを受けているように見てとれた。
「ええ、そーなの? オレ、あんな泉初めて見たよ……」
 見てたらこっちまで心臓がドキドキしてきた、と胸を押さえる栄口。
「えー、アレはまだ軽い方っすよ」
 一方で、泉といつも一緒にいる田島は見慣れているだけあって特に何とも思わない様子。
「泉は浜田さんにだけあんななわけ? よっぽど仲が良いとか、それとも何かあんのかな」
 何やら考えている栄口の言葉に田島と水谷が顔を見合わせ、うーんと首を捻る。言っていいものか悪いものか、その理由を知っているだけに二人はまた首を捻るのだった。




>通常先輩には従順なのに浜田先輩にだけは暴言を吐く泉。


今日、本棚が到着しました!引越してから今日まで段ボールから出される事のなかった本達がついに開放!!
ついでに模様替えもして今日は一日中それに費やしてました。そのかいあってすごくスッキリ☆

いつも拍手ありがとうございます!そしてご訪問して下さる皆様に心よりお礼申し上げます!
この感謝の気持ちをいつか何かしら形にしたいです^^

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プロフィール
HN:
蒼井
性別:
女性
自己紹介:
198X年5月9日(ヨーロッパ・デー)生まれ。
いつも何気ない顔で妄想してます。
☆今現在の萌
おお振り→花田、浜泉、阿三、田三
APH→仏英、英米、英日、米日
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