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雑記、妄想メモ、拍手レス
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 中学で野球をしている奴なんてほとんどが坊主、またはそれに近い短髪ではないのか。
 当の泉も中学三年の現在に至るまで、学校以外の時間は野球に費やしてきた。もちろん頭は坊主。野球をやる上で髪型に拘るなどという生半可な気持ちなど、真面目な泉には持ち合わせてはいなかった。
 朝からガッツリと胃袋を満たし、朝練の為学校へと向かう。普段それなりに人通りのある通学路だが、早い時間の登校となると人も疎らで殺風景なものだ。
 泉は堂々と道路の真ん中を、上機嫌に口笛を吹きながら歩いていた。そこへ泉の機嫌を瞬時に落とす人物が現れ、泉はその顔を見るなり思いっきり嫌そうな表情をした。
「よ、今日も早いな。小坊主」
「気安くさわンじゃねーよっ。この不良頭!」
 いきなり不良頭と罵られた人物――浜田は、近所に住む幼馴染で、よく朝が一緒になる。その度に泉の坊主頭を撫で、すぐに振り払われるのだ。
 痺れる右手を擦りながらも、浜田のヘラヘラとした顔つきは締まらない。それがまた泉の不機嫌を誘うのだけれど、本人は至って気にしていないようだった。
「いいじゃん、減るもんじゃないし」
「お前相手だと減る。そんなに坊主さわりたきゃ他行け。中等部来れば腐るほどいんだろ」
 泉のキツイ返しにも動じない浜田の前を、泉はスタスタと歩きを速めていった。
 泉と浜田は同じ学校の中等部と高等部に通っている。浜田は泉より三つ上の高校三年生で、野球部の元主将
だ。泉によく不良頭と言われるこの長髪は、野球部を引退してから伸ばしたもので、本人は気に入っている。どうも泉には不評だが。
 浜田を置いて行こうとする泉の背中を、浜田は話足りないとくっ付いて離れない。泉はまた歩く速度を速めた。
「ついてくんな! そんでもう頭もさわんな」
「えー、泉じゃなきゃヤダ。つーか泉がいい」
「なぁ……っ!?」
 浜田の思いがけない返答に、泉はその場に立ち止まってしまう。思わず振り返ると、そこにはいつもと変わらない緩い笑顔があった。
 何を考えているのかめっきり解らなくなった彼の、己の未熟な心が見透かされてしまいそうな眼に、泉の羞恥心が沸き上がって納まらなくなってしまった。
「~~…っ! 浜田なんて大っ嫌いだ!!」
「え、ちょ! 泉!?」
 現役一番打者の俊足に、引退して身体の鈍ったOBがついていけるわけもなく。泉の放った強烈な一言に、この時ばかりは年上の余裕も糞もなくなっていた浜田だった。


>こンの鈍感野郎! 悔しいから高校入ったら髪伸ばしてやんだからな!




こんばんは、ドSな相方がいるからこうして小説が書ける蒼井です。ウフフー
近所の小坊主最高っ!!

ガっと書いてバっと上げたので見直してないです。変なトコロあったらすみません、眠い><

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プロフィール
HN:
蒼井
性別:
女性
自己紹介:
198X年5月9日(ヨーロッパ・デー)生まれ。
いつも何気ない顔で妄想してます。
☆今現在の萌
おお振り→花田、浜泉、阿三、田三
APH→仏英、英米、英日、米日
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